本:『スマホ脳』を紹介します!
今回は、【スマホ脳の名言7選と感想・内容】を、本:『スマホ脳』を基に紹介します。
※本記事にはネタバレが含まれていますので注意してください。
目次
本:『スマホ脳』とは?
スウェーデンの精神科医であるアンデシュ・ハンセン氏による本で、世界的なベストセラーになったことでも知られています。
「スマホ脳」というタイトルの通り、スマホ使用による脳への悪影響を世界中に広めた一冊です。
本文中では、多くのエビデンスに基づき、スマホが睡眠や心の不調・集中力低下などに繋がっていることが論理的に説明されています。
専門的な内容ですが、文章はとても読みやすく、誰にでも理解できるように丁寧に説明されています。
スマホを絶対悪として全否定しているのでは無く、スマホの弊害を認めたうえで上手に付き合っていく方法も示されており、構えずに読んでいける内容になっています。
スマホが日常の無くてはならない存在となった現在において、知識として知っておいて損は無い内容だと思います。
ハナハナおすすめの一冊です。
名言7選と感想
「大事かもしれない」の欲求
「大事かもしれない」ことに強い欲求を感じ、私たちは「ちょっと見てみるだけ」とスマホを手に取る。
本:『スマホ脳』 より
人間は、「大事」なことよりも「大事かもしれない」ことに強い欲求を感じる。
LINEで重要な通知が来ているかもしれない。SNSで自分の投稿にいいねが付いているかもしれない。YOUTUBEで、お気に入りの配信者が動画をアップしたかもしれない。
食料不足の時代に生きた祖先たちは、木の実がなっている可能性を信じて木に登り、ハズレでも諦めずに「かもしれない」を信じて食料を探し続けた。
私たちの脳は、祖先の時代からほとんど変わっていないので、10分置きにスマホを手に取ることをやめられません。
無視するだけでも脳の容量を使う
1日に何百回もドーパミンを少しずつ放出してくれる存在を無視するために、脳は知能の容量を割かなければいけないのだ。
本:『スマホ脳』 より
スマホが気になって勉強や仕事がはかどらないならば、スマホを無視すればよいのではないか?
でも、スマホを無視するという行為は想像以上に脳の容量を使い、いうなれば「勉強をしながら脳がフル回転して頑張ってスマホを無視している状態です。
スマホを机の上に出しているのはもちろんNGで、ポケットに入れているだけでも集中力は大きく低下します。
本当に集中したいときは、スマホの電源を切って別室に置いておくぐらいのことをしないとダメだということですね。
SNSのヒエラルキー
何をやってもダメだ──だって、自分より賢い人や成功している人がいるという情報を常に差し出されるのだから。特に、見かけは。
本:『スマホ脳』 より
SNS上には、才能に溢れていて、自分より良い生活をしていて、カッコいい(可愛い)人がいて、充実した人生を送っているように見える人がたくさんいます。
SNSを見るたびに、自分には到底かなわない人たち、多くの完璧に加工された投稿と比較して自尊心を傷つけられます。
ある調査では、SNSユーザーの3分の2が「自分なんかダメだ」と自信を無くしているそうです。
つい十数年前までは、比較対象といってもクラスメイトや職場の同僚・地域のコミュニティなど数十人から多くても100人程度でした。
SNSをチェックして、誰かの素敵な投稿を見て落ち込んで、また数分後にSNSをチェックして、どんどん自信を無くしていく。
「何のためにSNSを使っているんだろう?」と思ったら、SNSの使い方を見直した方がよいかもしれません。
「あなたの注目」が狙われている
「あなたの注目」こそが、彼らの製品なのだ。それを様々な広告主に転売できるよう、メッセージや画像、デジタル承認を使って注目を引く。無料で使えてラッキーと思っていたら、大間違いなのだ。
本:『スマホ脳』 より
SNSは、無料で使える親切なコミュニケーションツールではありません。
あなたが、SNSを使用している時間だけ運営には広告収入が入り、大量の投稿の中に巧妙に紛れ込んだ広告が、利用者の気づかないうちに購買意欲を高めます。
SNS利用者から奪った時間は、運営にとって黄金の価値があるのです。
「SNSで誰かが使っていたから」という理由だけで商品を購入したことはありませんか?
本来、どの商品が欲しいのか、を決めるのは自分自身のはずです。
子供のスマホ依存
レストランでスマホばかり眺めている子供。学校でも。バスでも。ソファでも。親にスマホを取り上げられて泣き叫ぶ子供。議論と言い争いが永遠に続くのだ。
本:『スマホ脳』 より
スウェーデンでは、2017年10月の調査で7歳児のほとんどがインターネットを毎日利用し、11歳は98%が自分のスマホを持っているそうです。
これはスウェーデンだけでは無く、日本や世界中で同じような傾向を示しています。
スマホの、「かもしれない」には強い欲求が働き、数分おきに思わず手に取ってしまいます。
スマホを手に取る欲求を抑える脳内の領域は前頭葉と呼ばれ、25~30歳までに成熟すると考えられています。
前頭葉が未発達な10代までの若者は、自分でスマホへの欲求を抑えることは難しく、スマホ使用による学力低下や気分の落ち込み、運動能力低下など多くの問題が懸念されます。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズや、マイクロソフトのビル・ゲイツは、子供のスマホ使用を厳しく制限していたそうです。
お子さんがいてスマホの使用を制限したいと考えている方は、言い聞かせるだけでは難しいので、勉強中はスマホを預かるとか、物理的に対処する必要がありそうですね。
スマホと上手に付き合っていくには
ほとんど全員が元気になれるようなコツがいくつかある。睡眠を優先し、身体をよく動かし、社会的な関係を作り、適度なストレスに自分をさらし、スマホの使用を制限すること。
本:『スマホ脳』 より
ここまで、スマホのマイナスな面を取り上げてきた作者ですが、「ほとんど全員が前向きなれるコツ」として以下の5項目を紹介しています。
「睡眠」「運動」「直接的なコミュニケーション」「適度なストレス」「スマホの使用制限」です。
起きている間中ずっとスマホを触っている人を見ると、「スマホを使っているのではなく、スマホに使われている」ように感じます。
この機会に、スマホを使う目的について一度考えてみるのもいいかもしれません。
小さな情報のかけら
小さな情報のかけら──チャットやツイート、フェイスブックの「いいね」──を取り込むことに慣れれば慣れるほど、大きな情報の塊をうまく取り込めなくなる。それこそが、複雑化する社会でいちばん必要なことのはずなのに。
本:『スマホ脳』 より
これはかなり個人的な意見かもしれませんが、「楽読書.com」を運営していて本が大好きな私から1つ言わせてもらいたいのは、あまり目的も無くSNSを見ているようなら「本を読みましょう」ということです。
ほとんど意味の無いような、小さな情報のかけらが何千・何万あったところで結局何も残らずに、人生で一番大切なものである「時間」を無駄にしているだけです。
多くの情報が溢れる今の時代、情報をどう扱うかが重要で、そのためにはある程度まとまった知識を本から得ることが重要だと考えます。
それは、スマホなんてダメだと言っているのでは無くて、スマホに使われないように自分の頭で考えられる知識を身に付けて、スマホをより便利に使っていこうということです。
この記事をきっかけに、より多くの人が本の素晴らしさに気づいて頂けたら、これ以上の喜びはありません。
という所で、今回の記事は締めとさせて頂きます。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
まだ『読んでいない』、もう一度『読み返したい』方はこの機会にぜひ!⬇︎
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