バッチ式と枚葉式について解説します!
今回は、「バッチ式と枚葉式の違い・意味とは?」について解説していきます。
バッチ式と枚葉式について全く知らない方、異分野から半導体製造工程に関わることになった方など、初心者向けの記事になります。
バッチ式と枚葉式の意味とは?
半導体プロセスにおける「バッチ式」と「枚葉式」の意味について簡単に説明します。
「バッチ式」とは、ウエハを複数枚まとめて処理する方式(装置)のことです。
「枚葉式」とは、ウエハを1枚ずつ処理する方式(装置)のことです。
それぞれの方式でメリット・デメリット、装置の構造に違いがありますので、次項ではその辺りのことを説明していきます。
バッチ式と枚葉式の違いとは?
バッチ式の構造
上記はバッチ式洗浄装置の構造例です。
図のように、薬液槽の中にキャリアと呼ばれるウエハの容器ごと浸してウエハを洗浄します。
バッチ式の場合、25枚や50枚を一括で処理することができます。
ウエハをまとめて処理することができるため、枚葉式より1枚当たりの処理時間が短く効率的と言えます。
ウエハやキャリアに付着していたゴミは薬液槽の上部に浮かんでいるため、ウエハを取り出す際や、次のキャリアを処理する際に付着する可能性があり、管理方法が悪いとパーティクルの原因になります。
また、枚葉式に比べて装置が大型化しますので、それほど効率を求めない場合は枚葉式の方が良い場合もあります。
枚葉式の構造
上記は枚葉式洗浄装置の構造例です。
ノズルからウエハの中心に薬液や純水などを吹き付け、ウエハを回転させて異物等を除去します。
廃液は遠心力で除去されるため、バッチ式のようにパーティクルが付着する懸念はありません。
ブラシ洗浄や超音波洗浄など、用途に合わせて工程をカスタマイズすることができます。
一枚一枚処理するため、洗浄装置に限らず面内均一性が高く品質が良いため、6インチ以上のウエハには枚葉式の装置が使用されることが多いです。
薬液の一枚当たりの使用量は枚葉式の方多いです。
バッチ式に比べて1枚当たりの処理時間は長いため、品質よりも効率が求められる場合はバッチ式が選ばれます。
以上、バッチ式と枚葉式の違い・意味とは?についての説明でした。
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