自己啓発本マイスターのハナハナです。
皆さんは「武士道」という言葉を聞いたことがありますか?
なんとなく聞いたことがあっても、具体的なことを知っている方は少ないと思います。
実は、武士道は現代に生きる私たちのルーツで、過渡期を迎えている今だからこそ、知っておきたい考え方なのです。
今回は、【武士道7つの徳の考え方とは?意味・名言】を、本:『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』を基に紹介します。
目次
本:『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』とは?
5000円札の肖像になったことで有名な新渡戸稲造が、「武士道」についてまとめた本です。
新渡戸稲造は、明治の文明開花が押し寄せ、社会全体が西洋化する中で、「日本人とは何か」を問い直そうとしました。
彼は、失われゆく日本人の精神を振り返った時に、「武士道」こそが日本人の精神的支柱であり、世界に紹介することが日本のためになると考えました。
本書は、その「武士道」の現代語訳です。
100年以上前に書かれた本ですが、現在でも多くの方に読み継がれている普遍的な価値を持っています。
皆さんにも、きっとヒントになる考え方が見つかると思います。
※100年以上前に書かれた本ですので、表現が難しい箇所も含まれています。普段あまり読書をしない方は、解説本なども多数出ていますので、そちらから読むことをオススメします。
武士道の考え方とは?
「武士の掟」、すなわち、「高き身分の者に伴う義務」のことである。
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
武士道の誕生には、そんな秘密があったんだね。
武士道とは、武士階級にある者が守るべき掟で、強力な行動規範としての拘束力を持っていました。
それでも、明確な書物等で明記されてはおらず、口伝や著名な武士・学者などの格言によって成り立っていることが多かったようです。
武士は、「士・農・工・商」のトップに君臨する特権階級を与えられていました。
それ故に支配階級としての責任や義務も重く、武士としての行動様式の共通規範が必要でした。
そこで生まれたのが「武士道」だったという訳です。
武士道では、以下の7つの徳が重んじられていました。
次章では、それぞれの徳について説明します。
武士道で重んじられる7つの徳
①「義」
義は自分の身の処し方を道理に従ってためらわずに決断する力である。
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
義は、武士道の中で最も厳格に守られていた徳で「正義」のことです。
どのような状況であっても、卑怯なことや狡猾な行いはせずに、正直に正義を貫くということです。
義は、最高に光り輝く宝石であり、日本人が最も高く称賛する対象でした。
②「勇」
勇とは正しきことを為すこと
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
勇は、「義」の双子と言われており、「正義」を成すための「勇気」のことです。
相手がどんなに卑劣で危険な行いをしても、「勇気」を持って自分の正義を貫くのです。
ただし、死ぬことがわかっている状況で飛び込むのは、勇気ではなく犬死にです。
水戸光圀が「死ぬべきときにのみ死ぬことこそ、真の勇気である」と語ったように、真の勇気は常に冷静さを持ち合わせています。
③「仁」
「仁」は、常に至高の徳として、人間の魂がもつあらゆる性質の中で、もっとも気高きものとして認められてきた。
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
仁は慈愛のこと、つまり他者を想う優しい心のことです。
荒っぽいイメージのある武士ですが、強き者ほど仁が必要であり、偉大なる王者にふさわしい「王者の徳」とされていました。
「武士の情け」という言葉がありますが、これは相手を見下す行為ではありません。
正義や公正な心を持つ武士だからこその、慈愛に満ちた仁の行いなのです。
正義を含んだ慈悲の心は、気高きものとして認められてきました。
④「礼」
礼は他を思いやる心が外へ表れたものでなければならないからだ。
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
礼は「礼儀」のことで、それは単なる作法だけに留まりません。
礼の根幹にあるのは「仁」であり、他者を想う心が行動として表れたものです。
日本人の礼儀の良さが、海外で取り上げられることがあります。
「道を訪ねたら丁寧に教えてくれた」「サッカーの試合後に自主的に掃除していた」など、それらは他者を想いやる心が生んだ行為です。
これからも、行動と共に心を大切にしていきたいですね。
⑤「誠」
誠は物の終始なり、誠ならざれば物なし
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
誠は、その字の通り正直であることです。
「武士に二言はない」という言葉の通り、武士が発した言葉は大変重く受け止められました。
嘘だと分かった時には、死をもって償うという逸話も多く、誠は命より重く見られていたのです。
⑥「名誉」
名誉は武士階級の義務や特権を重んずるように、幼児の頃から教え込まれ、武士の特質をなすものの一つであった。
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
名誉とは、恥を知り高潔な生き方により名声を得るということです。
武士道では恥は最大の侮辱だと考えられ、幼い頃から恥の感覚を教えられてきました。
また、「名誉と名声が得られるならば命は安いもの」と考えられており、その事態に直面した時は静かに決断し、命の犠牲は厭わなかったのです。
⑦「忠義」
忠義という徳、すなわち主君に対する服従や忠誠の義務
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
忠義とは、主君に対する服従や忠誠のことです。
ただ、服従と言っても何がなんでも従うということではありません。
主君の命令は絶対ですが、それが自らの正義や名誉と違えば、命を持って気持ちを訴えました。
これからの武士道
武士道は、今も日本人の心に刻まれている
武士道は形式こそ整えていなかったが、過去も現在も、わが国民を鼓舞する精神であり原動力なのである。
『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』より
武士道は、現代を生きる私たちにも参考になる考え方なんだね。
前章では、武士道7つの徳について紹介しました。
共感する考え方も多かったのではないでしょうか?
「日本人の皮を剥けばサムライが現れる」と言われるように、武士道の考え方は現代を生きる私たちにも通じる所があります。
ただ、現代は便利になった反面、物質至上主義など悪い意味で変わってしまった部分もあります。
物質面では、何不自由無く暮らせるようになった今だからこそ、精神面で「武士道」を改めて参考にする必要があるのでは無いかと感じます。
私たちには武士の血が流れているんですから、きっと武士のような強靭で優しい精神力を身につけられるはずです。
おわりに
今回は、【武士道7つの徳の考え方とは?意味・解説】を、本:『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道 』を基に紹介しました。
武士の真っ直ぐな考え方って憧れますよね。
私は「面倒臭い」と思って少しズルをしようとした時に、「義」を思い出すと踏みとどまることができます。
皆さんも、参考になったことがあれば、ぜひ取り入れてみてくださいね。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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