半導体のpウェル、nウェルについて解説します!
今回は、「半導体のpウェル、nウェルの構造・意味とは?」について解説していきます。
半導体のpウェル、nウェル について全く知らない方、異分野から半導体製造工程に関わることになった方など、初心者向けの記事になります。
半導体のpウェル、nウェルの構造・意味とは?
半導体分野に関わったことがある方は、「ウェル」「pウェル」「nウェル」という言葉を耳にしたことがあると思います。
今回は、一般的にはあまり聞きなれない言葉である「ウェル」について簡単に説明していきます。
ウェルの意味とは?
ウェル(well)とは、直訳すると「井戸」という意味です。
半導体用語では、シリコンウエハの表面付近に形成された比較的深い井戸のように見える不純物添加領域をウェルと呼びます。
ウェルには 「pウェル」「nウェル」 「ツインウェル」など、その構造によって種類が分けられています。
次項では、ウェルの構造について種類別に説明していきます。
pウェルの構造
上図のように、n型の基板に形成されたp型のウェルがpウェルです。
ウェル領域はイオン注入とアニールにより形成されます。
以下の記事で「イオン注入工程」と「イオン注入後のアニール」について解説していますので、興味がある方は参照してください。
nウェルの構造
上図のように、p型の基板に形成されたn型のウェルがnウェルです。
cmosでは、同一の基板内にn型とp型両方の領域が存在する環境を作る必要があります。
ウェルはそのための分離領域としての役割を持っています。
ツインウェルの構造
上図のように、n型領域とp型領域が隣あって形成されている構造がツインウェル構造です。
一般的には、高抵抗シリコン内にイオン注入とアニールによってpウェルとnウェルを別々に形成します。
以上、 半導体のpウェル、nウェルの構造・意味とは? についての説明でした。
ハナハナが参考にしている半導体関連本
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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