半導体のエッチング工程について解説します!
今回は、「半導体のエッチング工程(種類と目的)」について解説していきます。
半導体のエッチング工程について全く知らない方、異分野から半導体の製造工程に関わることになった方など、初心者向けの記事になります。
半導体のエッチング工程とは?
半導体エッチング工程の目的とは?
半導体のエッチング工程とは、シリコンウェハ上の膜を除去し、パターンを形成する工程です。
イメージとしては、膜を削ったり溶かしたりすると思って頂ければいいと思います。
エッチング対象となる膜は、成膜工程で形成した金属膜や酸化膜などです。
上図のように、エッチングで膜を除去したく無い場所は、マスク(保護膜)として、フォトリソグラフィ工程のレジストで保護します。
もしも、レジストで保護されていない状態でエッチングすると、最表面の膜が全て除去されてしまいます。
保護膜は、レジスト以外にもエッチング対象膜以外とすることもあります。
半導体エッチング工程の種類とは?
エッチングの種類としては、大きく分けて「ドライエッチング」と「ウェットエッチング」の2種類があります。
ドライエッチングは、材料とガスを反応させてエッチングする方法です。
代表的なドライエッチングの方法としては、特定のガスに高周波電圧を加え、プラズマを発生させて膜を除去する方法です。
ドライエッチングは、ウェットエッチングに比べて制御が容易で、より緻密な加工をすることが出来ますが、エッチングに時間が掛かります。
ウェットエッチングは、材料と薬液を反応させてエッチングする方法です。
キャリアと呼ばれるシリコンウェハの容器(25枚程度収納可能)を、薬液の入ったエッチング槽に漬けて、ある程度まとめて溶解加工することが出来ます。
制御のしやすさから、現在使用されている9割以上はドライエッチングです。
エッチングと似たものに、剥離という工程があります。
剥離とは、保護膜として使用されたレジストを除去する工程です。
剥離にも、ドライ剥離とウェット剥離があり、ドライ剥離はアッシングとも呼ばれます。
以上、半導体のエッチング工程(種類と目的)についての説明でした。
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