今回は、【自助論のあらすじと名言21選】を、本:『自助論』を基に紹介します。
目次
- 1 本:『自助論』とは?
- 2 自助論と名言21選
- 3 「天は自ら助くる者を助く 」
- 4 結果は、すぐにはでないと心得ること
- 5 知ることは「無知」を知ること
- 6 取るに足らない問題でも、真剣に取り組むこと
- 7 偶然は努力の結果生まれる
- 8 本質を見抜くこと
- 9 「心の目」とは?
- 10 有意義な時間の使い方
- 11 全ては結果によってのみ評価される
- 12 不遇を打破するのは勤勉である
- 13 思考は現実化する
- 14 「全てが思い通りの人生」はつまらない
- 15 原因は自分自身にある
- 16 怠け者の脳は余計なことを考える
- 17 まずは15分から継続する
- 18 堕落した品性は自らを欺く
- 19 お金を貯めるのは悪いことでは無い
- 20 自主学習こそ最強の勉強法
- 21 謙虚さとは、長所を正当に評価すること
- 22 失敗には多くの学びがある
- 23 まずは自ら手本を示すこと
本:『自助論』とは?
自助論とは、1859年にイギリスのサミュエル・スマイルズにやって書かれた本です。
日本でも多くの人に読まれ、学問のすすめと並んで明治のベストセラーになっています。
「自助の精神」「忍耐」「改善」「仕事」「時間の使い方」「金の知恵」など、ソクラテスなどの偉人の言葉を引用しながら人間がどう生きるべきかの指針を示してくれています。
当時、本書が書かれたイギリスは世界最強と言われており、軍事や経済などの面で成熟していました。
現在のイギリスが当時と比べて勢いが衰えているのは、本書のテーマになっている「自助の精神」を国民が理解していなかったからとも言われています。
そういう意味では、現在の日本と被る部分があり、日本人こそ参考にしたい、読んおきたい内容となっています。
現代語訳版ですので、非常に読みやすくスラスラ読むことが出来ます。
ハナハナおすすめの一冊です。
自助論と名言21選
「天は自ら助くる者を助く 」
「天は自ら助くる者を助く 」
本:『自助論』より
まずは、自分の力でやってみよう。
上記は、自助論の最も有名な一節です。
本の中では、外部からの援助よりも、自ら努力して行動することが重要であると説いています。
どんなに優れた制度を作っても、そこで生きる人々が自らの意思によって行動を起こさなければ、国の質は上がりません。
何か不満があるなら、まずは自らの行動を振り返り、自分で変えられる所を変えることが必要です。
結果は、すぐにはでないと心得ること
人間の進歩の速度は実にゆっくりしている 。偉大な成果は 、決して一瞬のうちに得られるものではない 。
本:『自助論』より
甘い誘惑にのらないように注意だね。
いくら真面目に努力しても、結果が付いてこないことは多いです。
頑張って頑張って努力しても報われずに、諦めかけた頃に結果が出るなんてこともあります。
多くの人は、少しやったくらいで結果が出ずに辞めてしまいますが、本当に望んでいる結果というのは、決して1日や2日で達成出来るようなものではありません。
毎日少しずつでも前進して、失敗して、時には後退しているように感じても自分の頭で考えて、苦労しながらゆっくりと進歩していくものです。
種を蒔かなければ何も刈り取れないし、水をあげなければ作物は成長しません。
試行錯誤して成長する過程も楽しんで、いつか刈り取れる作物を期待しながら気長にやっていきましょう。
知ることは「無知」を知ること
人は 、正しい知識が多くなればなるほど 、うぬぼれの心が消えていくものなのだ 。
本:『自助論』より
知ったかぶりする人ってカッコ悪いよね。
古代ギリシアの哲学者ソクラテスの有名な言葉に、「無知の知」というものがあります。
無知の知とは、簡単に言うと「自分が物事を知らないことを知っている」という状態です。
一人の人間が世の中の全てのことを知るには、人間の寿命はあまりにも短すぎます。
もしも、世の中の全てを知っているという人がいたら、それは奢りであり自分が無知であることを知らない人です。
自らが無知であることを自覚してこそ、新たな知を探求する意欲が湧き、うぬぼれの心は消えていきます。
取るに足らない問題でも、真剣に取り組むこと
偉人は 、日々の雑事を決しておろそかにせず 、むしろ取るに足らないような問題でもそれを改善しようと力をつくす 。
本:『自助論』より
小さなことでも手を抜かないことが大事なんだね。
取るに足らない問題でも、手を抜かずに真剣に取り組むことが重要です。
ダビデ像で有名な彫刻家のミケランジェロは、どんなに細かい部分でも手を抜かずに作品を製作していました。
一見、人の目には分からないような細かい部分まで繊細に注意を払って、例えば筋肉の微妙な浮き上がり具合などにも修正を重ねていたそうです。
日々の雑事をこなすにしても、細かい部分に注意を払い、そのような積み重ねによって偉大な成果が生まれるのです。
偶然は努力の結果生まれる
偶然のできごとと呼ばれるものの大部分は 、実は天才的な努力の末に勝ち取られたものなのだ 。
本:『自助論』より
偶然は、頑張った人にしか訪れないんだね。
「偶然」の発明や発見って、ほとんどの場合は偶然では無いんです。
偶然に行き着くまでに、多くの努力と苦労を重ねたことが、偶然と思われる結果に繋がっています。
例えば、りんごが木から落ちたのを見たニュートンが万有引力を発見したのは、それを見つけるまでに、多くの研究を重ねて努力をして多くのものを積み上げていった結果です。
決して、「天才」なんて言葉で片付けられない努力をしたからこそ、偉大な成果は生まれるのです。
本質を見抜くこと
ありふれたことの背後にある本質を深く理解するところに 、偉人の偉人たる最大のゆえんがあるといえるだろう 。
本:『自助論』より
共通する法則を意識してみよう。
頭が良い人は、「具体」と「抽象」の往復速度が深く・速い人だと言われています。
例えば、先程のニュートンの例ではニュートンはりんごが木から落ちる所(具体)を見て、万有引力の法則(抽象)を発見しました。
具体的な事象を抽象化して、物事の本質を見抜くことで、一つの個別な事象から応用可能なパターンを導くことが出来ます。
皆さんも、「本質を見抜く」ことについて意識してみると良いかもしれません。
「心の目」とは?
心は目と同じくらい立派にものごとを見通せるのである 。
本:『自助論』より
見える人には見える。そういう人になりたいよね。
同じ景色を見ていても、「心の目」次第で実際に見えるものは変わってきます。
本の中では、ロシアのことわざで以下の言葉が紹介されていました。
注意力の散漫な人間は「森を歩いても薪を見つけられない」
本:『自助論』より
このことわざは、視野の狭さ・考えの浅さを表しています。
薪が欲しいのであれば、普通なら落ちている木を拾うか、生えている木を切れば手に入ると分かりますよね。
でも、心の中でお店で売っている薪(短く切り揃えられた木が、紐でまとめてある)のイメージしか無い人は、いくら木が見えていても、薪を見つけることは出来ないでしょう。
視野を広げるのは簡単ではありませんが、例えば本を読む時に漠然と読むのではなくて目的を意識するとか、先程紹介した具体と抽象を意識するなどで、少しずつ視野が広がっていきますので参考にしてみて下さいね。
有意義な時間の使い方
時間は 、学ぶべき価値のある知識を吸収し 、すぐれた信念を養い 、よい習慣をしっかり身につけるために使われるべきである 。
本:『自助論』より
一度立ち止まって、自分の望む方向を思い出してみよう。
時間をどのように使うかは個人の自由ですが、何か有益な目標を達成したいのであれば、有意義な時間の使い方をするべきです。
時間は、人生で最も貴重な限られた財産です。
ただ漠然と時間を浪費するような生き方は、人生を無駄に過ごしているのと同じです。
もしも、現時点で達成したい目標が無いという人は、3年後に自分が亡くなると仮定してみましょう。
あなたはそこで読み上げられる弔辞で、どんな事を言って欲しいですか?
「思いやりがあって」「ムードメーカーで」「誰にでも優しい」「イケメン(美人)で」「良いパパ(ママ)で」「仕事がよくできて」「お金持ちで」「社長で」…。
正解はありませんが、思い浮かんだことは、あなたが人生の中で大切にしたいと思っている価値観です。
忙しくて、目の前の事を考えるのに精一杯という人も多いと思います。
だからこそ、一度立ち止まって自分の最期を思い浮かべてみる。
そうすることで、自分の内面の奥深く、意識していなかったかもしれない価値観、本当に望んでいる事が見えてきます。
自分の本当の価値観、目標を意識することで、自分の望む有意義な時間の使い方が出来るようになるでしょう。
全ては結果によってのみ評価される
口達者も種をまくくらいはできるのかもしれない 。だがいつの世も 、熟した実をもぎ取るのは不言実行型の人間なのだ 。
本:『自助論』より
口先だけの人っているよね。
新型コロナウィルスの流行をキッカケに、社員の事業主化が進み、コミュニケーション能力の重要性が以前にも増して高まってきています。
コロナ前後で変わる4つのビジネススキルについては、以下の記事で解説しています。
ただし、どんなに口が上手くても、最終的にはその人の行動の結果によってのみ評価されます。
口先だけの人は、いずれ信頼を失い誰にも相手にされなくなります。
多くの偉人たちは、自助論の精神にあるように、勤勉で泥臭く努力を重ねた結果成功を掴んできました。
不遇を打破するのは勤勉である
いかなる境遇にあろうと 、勤勉によって天賦の才をさらにみがきつづけていけば 、自らを守る力は必ず与えられる
本:『自助論』より
「勤勉」ということが、価値あることなんだね。
どのような境遇にあっても、それを打破して自らを守るのは勤勉です。
勤勉に努力を続ければ必ず成功出来るとは限りませんが、成功者達は勤勉に努力を続けてきました。
もしも特定の分野で努力して成功出来なくても、その経験は必ず別の場面で生かすことが出来て、自らを守ってくれるでしょう。
勤勉による成果と、勤勉それ自体が自らを守る力になります。
思考は現実化する
われわれの自発的な意志に絶対的な拘束を加えるものなど 、この世には存在しないのだ 。
本:『自助論』より
自分でブレーキを掛ける必要は無いもんね。
人間が想像できることは、大抵実現できると言われています。
今よりずっと競争の激しかった戦国時代では、「できない」と思った瞬間から本当にできなくなる、つまり敗北を意味します。
できるかできないかは自分の心が決めること。
せっかくなら、自分の可能性は自分自身で信じてあげたいですよね。
私が大好きな本:『思考は現実化する』でも同様の内容が書かれていますので、興味がある方はオススメです。
以下の記事で一部内容を紹介しています。
「全てが思い通りの人生」はつまらない
人生に一片の目的も行動の必要性もないというのは 、いやしくも理性ある人間なら考えただけでも耐えられぬほどの苦痛だ 。
本:『自助論』より
努力出来る環境にあるってことは、幸せなことなんだね。
皆さんは、「全てが思い通りの人生」が手に入ると聞いたらどう思いますか。
全てが自分の思いのまま、欲しい物も手に入るし、他人も自分の思った通りに行動する。
一見、素晴らしい人生だと思うかもしれませんが、実際は全くそんなことはありません。
最初の内は楽しいかもしれませんが、次第につまらなくなっていくでしょう。
いつでも思い通りになるのなら、目標に向かって努力することもしなくなり、何を望むことも無く、何かを得る達成感や成長の喜びを感じることも出来ません。
そのような生き方は、生きていても死んでいるのと同じです。
目標があって、それに向かって努力出来るということは、それだけで幸せなことなんです。
原因は自分自身にある
いつも自分の不幸を嘆いている連中の多くは 、自らの怠惰や不始末 、無分別 、そして努力不足のしっぺ返しを受けているにすぎない 。
本:『自助論』より
自分がコントロール出来ることに意識を向けよう。
出来ない理由を、自分の外に求めている限り、状況が変わることはありません。
「ダメな上司のせいで仕事が終わらない」と思っていたら、いつまでも上司に足を引っ張られることになります。
今いる環境は、全て自分自身が作り出したものですから、環境を変えることができるのも、自分自身です。
環境を変えたければ、まずは自分自身の考え方を変えるのです。
決意すれば、環境はいつでも変えることができるのです。
怠け者の脳は余計なことを考える
何も考えない頭は悪魔の仕事場となり 、怠け者は悪魔が頭を横たえる枕となってしまう 。
本:『自助論』より
「怠け者の思考」に支配されないよう気をつけないとね。
怠け者の脳は、余計なことを考える傾向にあります。
例えば、仕事が薄い職場では、忙しい職場に比べて人間関係の問題が多いと言われています。
人の脳は、暇になると他人の粗を探したり、会社への不満を募らせていくなど、ネガティブな思考が多くなる傾向にあります。
航海においても、船員達は暇が多いと船長に刃向かうようになるため、ベテランの船長は暇になると「イカリを磨き上げろ」と船員達に命令するそうです。
私たちも、脳が「怠け者の思考」に支配されないように、目標に沿った価値ある思考に費やす時間を増やすよう心掛けたいですね。
まずは15分から継続する
一時間といわず 、一日のうち十五分でもいいから自己修養に向けてみるがいい 。一年後にはきっと確かな効果が表われるはずだ 。
本:『自助論』より
15分だけでも、続けることってすごいことだよね。
自己を高め、充実した生活を送るためには、毎日の自己修養が欠かせません。
そんなことを言われても時間が無いと言う人は、毎日15分だけでも構いません。
始めから高いハードルを掲げても、ほとんどの人は数日しか続かずに、元の怠惰な生活に逆戻りするでしょう。
どんなに忙しい人でも、15分だったら時間を捻出することが出来るはずです。
ボーッとテレビを見たり、スマホをいじっている時間はありませんか?
一日15分の自己修養が、1年後には大きな差になるでしょう。
堕落した品性は自らを欺く
品性を堕落させるくらいなら全財産を失うほうがまだましである 。なぜなら 、品性はそれ自体がすぐれた財産だから
本:『自助論』より
人を騙すのは、自分自身も騙しているんだね。
品性はそれ自体が財産になります。
品性を堕落させ、人を騙し嘲る行為は、自らの心を欺いているのと同じです。
また、そのようにして得た財産は一瞬の内に消えて無くなるでしょう。
品性と財産を天秤に掛け、財産を選んではいけません。
多少時間が掛かっても、誠実に努力して得た成功は、本物の成功になります。
お金を貯めるのは悪いことでは無い
貯蓄は困窮に対する砦である 。
本:『自助論』より
ある程度の貯蓄は必要ってことだね。
日本では、お金を貯め込むことに対してネガティブに捉えられることがあります。
守銭奴やケチなど、悪い言い方をされることもあるのではないでしょうか。
しかし、貯蓄することは決して悪いことではありません。
衣食住が満たされた上で貯蓄もあると、何か不足の事態が起きた時にも対応することができ、精神的にも余裕が生まれます。
あまりにお金に執着するのは問題ですが、誠実に勤勉に働き、将来のために貯蓄を増やすのは、それだけで尊敬に値する行為です。
自主学習こそ最強の勉強法
他人から押しつけられた教育は 、自分で熱心に努力して得たものほどは身につかない 。自らの汗と涙で勝ち取った知識だけが 、完全に自分の所有物となるのだ 。
本:『自助論』より
勉強は自分の為にするものなんだね。
自主学習こそ、最も身になる最強の勉強法です。
学生時代の授業で、「面倒くさいな」「何でこんなこと勉強しないといけないんだよ」と思ったことはありませんか。
学校の授業は、勉強方法を学んだり、勉強の習慣を付けるという意味では優れていると思います。
ただし、他人から押し付けられた勉強は、自ら望んだ勉強ほど身に付くことはありません。
「◯◯は教わって無いから分からない」と考えている人は要注意です。
勉強は自分の為に、自分の意思でやるものです。
謙虚さとは、長所を正当に評価すること
真の謙虚さとは自分の長所を正当に評価することであり 、長所をすべて否定することとはちがう 。
本:『自助論』より
謙虚と人任せは違うんだね。
謙虚さとは、自分の感情を抑えて全てを他人に委ねることではありません。
それは謙虚では無く、自身が無く自分の意見が言えない怠惰な人です。
真の謙虚さとは、上記で紹介されているように、自分の長所を正当に評価することです。
自分の能力を過大評価する必要はありませんが、長所を正当に評価した上で、更なる高みを目指して挑戦していくことが、自身の成長のためには必要になってきます。
失敗には多くの学びがある
われわれは 、成功ではなくむしろ失敗から多くの知恵を学ぶ 。
本:『自助論』より
失敗って、ダメな所を改善出来るチャンスなんだね。
失敗からは、多くのことを学ぶことが出来ます。
失敗で落ち込みやすい人は、改善するチャンスが与えられたと考えれば、ポジティブに捉えることが出来ます。
自分の達成したい目標に到達するまでには、多くの失敗を経験するでしょう。
でも、何度失敗しても自分の目標を忘れなければ問題ありません。
むしろ、今まで気付かなかった失敗する方法を見つけることが出来たと喜ぶべきです。
まずは自ら手本を示すこと
他人を動かそうとする時 、あれこれ命令するだけではうまくいかない 。まず 、自らが進んで手本を示さなければいけない 。
本:『自助論』より
言葉より行動で示そう。
他人に命令する前に、まずは自らが手本を示しましょう。
口先だけの人の命令では、他人を動かすことは出来ません。
私は、自分が読書から多くを学んできた経験から、子供に読書して欲しいと思っています。
そのため、今まではスマホで電子書籍を読んでいましたが、子供の前では紙の本で読書するように変え、なるべくスマホをいじらないようにしています。
個人的には、子供の前でもずっとスマホをいじっていて、ゲームやSNSなどに夢中になっているようなだらしない姿は見せたく無いと思っています。
子供にとって身近な手本は親ですので、正しい道を示せるような振る舞いを心掛けたいですよね。
以上、自助論の名言21選でした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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