今回は、【星の王子さまの名言7選と感想・内容】を、本:『星の王子さま』を基に紹介します。
目次
本:『星の王子さま』とは?
老若男女を問わず読み継がれてきた、サン=テグジュペリの名作です。
砂漠に不時着した主人公と、遠い星からやってきた「ちび王子」の会話によって物語は進んでいきます。
本当に大切なものとは?その答えが『星の王子さま』を読めば分かります。
1943年にフランス人によって書かれた本ですが、新訳版ということもあり読みやすく、全く違和感無く物語の中に入っていけます。
私は、中学生の頃にこの本と出会い、とても感動したことを覚えています。
30歳になった今、改めて読み見返してみると、その時には気づかなかった新たな発見がありました。
人生で絶対に一度は読んでおきたい、ハナハナオススメの一冊です。
星の王子さまの名言7選と感想・内容
言葉より行動
花のことばじゃなくて彼女のおこないで判断するべきだったのに。
本:『星の王子さま』より
言葉が全てでは無いんだね。
ちび王子の星に、一輪の薔薇が咲いていました。
薔薇は、気難しい虚栄心によって王子を困らせます。
例えば、植物なのに「寒いから夜になったらガラスの覆いを被せて」と言ったり、見栄を張ってすぐに分かる嘘をつくこともありました。
そのようなことが続き、次第にちび王子は薔薇のことを疑うようになりました。
チビ王子が旅立つ日に、薔薇は今まで言ってきた言葉を反省し、チビ王子に「愛している」と伝えました。
そこで初めてチビ王子は、薔薇が自分にとって大切な存在だったことに気づきました。
薔薇は、チビ王子の星を良い香りでいっぱいにしてくれました。
美しい姿で周囲を明るくしてくれました。
そして、チビ王子のことを愛していました。
薔薇の言葉は見栄っ張りで、いつも嫌味みたいに聞こえましたが、その裏にはチビ王子への愛情があったのですね。
薔薇と同じように、人間の言葉もいつもその通りの意味で言っているとは限りません。
時として、言葉よりも相手の行動や存在で判断することが大切です。
自分以外のものに熱心
おれにとってばかばかしく見えないのはあいつだけだよ。それはたぶんあいつが、自分以外のものに熱心だからだな
本:『星の王子さま』より
他人のために熱心になれる人って、格好良いよね。
ちび王子は、ランプ式の街灯とランプの点灯係が1人だけの小さな星を訪れました。
地球の自転は24時間で一回転ですが、その星は1分間で一回転します。
そのため、ランプの点灯係は大忙しで、ランプを点けては消してを繰り返して、ろくに休憩も取れません。
でも、ランプの点灯係1人しか住んでいない星なのに、休憩も取らずに真面目に仕事を続けているなんて、少しばかばかしいと思いませんか?
ちび王子は、ランプの点灯係を見て、「ほんとうに役に立つ」「ともだちになれたかもしれない」と言っています。
それは、ランプの点灯係が自分以外のことに熱心に取り組んでいたからです。
王子が今まで訪れた星にいた人々は、王さま、うぬぼれ屋、ビジネスマン、大酒呑みと、自分のことしか考えていない人ばかりでした。
それに比べて、ランプの点灯係がランプを消灯させることで、その星の植物や星が眠り、ランプを点灯させると1つ星が誕生したように輝きます。
自分以外のことに熱心になるって、なかなか出来ることではありません。
でも、そういう人と友達になりたいし、そういう人でありたいですよね。
ちなみに、幸せになりたい人のキーワードは「貢献感」です。
「誰かの役に立てた」と思えたら、その人は幸せを感じることが出来るんだそうです。
色々と簡単に手に入るけど
人間はもう何も知る時間がないんだ。すべてお店で出来合いのものを買うだけだからね。でも、ともだちを売っている店なんてどこにもないから、人間にはもうともだちがいなくなってしまった。
本:『星の王子さま』より
全てにおいて効率を求めるのは、少し違うのかな。
きつねが、チビ王子に対して言った言葉です。
資本主義社会では、大量生産・大量消費を基本として、何よりも効率を追い求めます。
欲しいものは何でもお金を出せば手に入ります。
一方で、人々は常に時間に追われており、出来合いのものをお店で買い求めます。
経済の発展で生活は豊かになりましたが、人間関係は希薄になり、隣に住む人の顔も知らないということが普通になってきました。
作中の、"でも、ともだちを売っている店なんてどこにもないから、人間にはもうともだちがいなくなってしまった。"という言葉は、作者の資本主義社会に対する警鐘のようにも聞こえます。
本当に大切なことは目に見えない
心で見なければ、よく見えないっていうこと。大切なことって、目には見えない
本:『星の王子さま』より
本当に大切なことは、心で見るものなんだね。
こちらも、きつねがちび王子に対して言った言葉です。
先ほどの薔薇の話のように、本当に大切なことは目には見えないということです。
実際には、相手の真意に気づくことはとても難しくて、後になってから理解出来るということが多いのではないでしょうか。
例えば、親から受けた愛情などは、自立する時や実際に自分が親になった後に、ありがたみに気づくなど。
そういう事があると知っているだけでも、人との接し方が変わってくるのだと思います。
使った時間が大切なものにする
「きみがきみの薔薇のためだけに使った時間が、きみの薔薇をあんなにもたいせつなものにするんだよ」
本:『星の王子さま』より
「時間」が、その他大勢と大切なものを分ける1つの要素になるんだね。
こちらも、きつねがちび王子に対して言った言葉です。
きつねは、『星の王子さま』の中でそんなに登場回数が多いわけでは無いですが、要所で核心をついた言葉を言っており、かなり名言が多いです。
ちび王子の星の薔薇は、「自分みたいな花は宇宙に1つしかない」と言っていました。
しかし、ちび王子は地球に同じような薔薇が多く咲いていることを知りショックを受けました。
そこで、きつねが言ったのが上記の言葉です。
ちび王子の星に咲いていた薔薇は、ちび王子がガラスの覆いを被せて、虫を退治して、自慢話を聞いてあげた世界でたった一輪の薔薇です。
地球に咲いている多くの薔薇と見た目は似ていますが、ちび王子が時間を掛けてきた大切な薔薇とは違います。
最近の言葉で言うと、「推し」のようなイメージでしょうか。
知らない人にとっては大勢のアイドルの一人でも、自分が応援してお金と時間を使ってきた「推し」とは違いますよね。
何のために急いでいるの?
「ああやって特急列車にぎゅうぎゅうづめになって乗ってるけど、自分が何を求めているのかはもうわからなくなっているんだ。それで大騒ぎをしては、おなじところをぐるぐる回るだけ・・・」
本:『星の王子さま』より
いくら忙しくても、行動の目的と最終的なゴールは忘れずに。
ちび王子が、特急列車でぎゅうぎゅう詰めになっている大人たちに対して言った言葉です。
大人たちは今いる場所に満足出来ず、目的も向かう先も分からないのに、ただここでは無いどこかに行こうと特急列車に乗っている。
この言葉も、資本主義に対する反抗のように聞こえます。
そうは言っても、私たちは今のシステムの中で精一杯生きていかないといけないので、自分の行動の目的と、最終的なゴールは忘れないようにしたいですね。
笑う星たちを手に入れる
「おまえが夜に星を見上げるとね、その星のひとつにおれが住んでいるせいで、おまえにとってはまるですべての星が笑っているように思えるはずだよ。笑う星たちを手に入れるわけさ!」
本:『星の王子さま』より
大勢の中に、1人でも味方がいると心強いよね。
ちび王子が旅立つ時の言葉です。
皆さんも経験したことはありませんか?
クラス替えの初日、誰も知り合いがいない中に入っていく緊張感。
周囲が全て敵に見えるかもしれません。
でも、その中に1人でも知り合いがいたら、全く違った景色に見えますよね。
全てを味方にする必要は無くて、たった1人でも知り合いを作れば、笑う星たちを手に入れることが出来るということですね。
以上、星の王子さまの名言7選と感想・内容でした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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