ベベル部とエッジエクスクルージョンについて解説します!
今回は、「シリコンウェハのベベル部とエッジエクスクルージョン」について解説していきます。
ベベル部とエッジエクスクルージョンについて知りたい方、異分野から半導体製造工程に関わることになった方など、初心者向けの記事になります。
ベベル部とエッジエクスクルージョンとは?
シリコンウェハの外周部には、使用出来ない部分、半導体素子を作るのに適さない部分が存在します。
それが、「ベベル部」と「エッジエクスクルージョン」です。
「ベベル部」とは、シリコンウェハ外周部端面の面取りされている部分です。
シリコンウェハの製造工程で、ダイヤモンドでコーティングされた砥石で面取り加工して、ベベル部が作られています。
シリコンウェハの製造方法は、以下の記事で解説しています。
次は「エッジエクスクルージョン」です。
「エッジエクスクルージョン」とは、上の図のように、ベベル部の内側2mmの領域です。
それでは、なぜ半導体素子を作れない「ベベル部」と「エッジエクスクルージョン」が必要なのでしょうか?
次章では、その理由について解説していきます。
ベベル部が必要な理由とは?
まずは、ベベル部が必要な理由を解説します。
未加工のシリコンウェハは、外周部が鋭利なため、運搬や次工程での取り扱いの際に、割れや欠けが発生することがあります。
また、欠けたシリコンの破片がウェハ表面に乗って、シリコンウェハが汚染されたり、後工程の邪魔になることもあります。
それらを防ぐために、シリコンウェハの外周部を面取りしています。
外周部を面取りする工程は、べべリングと呼ばれています。
ベベル部は、面取りされているだけでは無く、シリコンウェハ表面同様に、鏡面研磨されてピカピカの状態に仕上げられます。
エッジエクスクルージョンが必要な理由とは?
続いては、エッジエクスクルージョンが必要な理由です。
エッジエクスクルージョンは、ベベル部のすぐ隣の領域のため、ベベル部や外周部の影響を受けやすいです。
そのため、寸法にバラツキが出たり、欠けや割れが発生する懸念があります。
また、フォトレレジストをウェハ上に塗布する際に、薄膜の均一性が劣ることも考えられます。
ウェハの外周部には、ハンドリングの際に機械的な力が加わることがあり、その際にフォトレジストが剥がれて、微細なゴミが発生することがあります。
半導体用に求められているシリコンの純度は非常に高く、99. 999999999%以上で、9が11個並んでいるところから、「イレブンナイン」と呼ばれています。
そのように、高い品質を維持するために、「ベベル部」と「エッジエクスクルージョン」は必要なんです。
以上、シリコンウェハのベベル部とエッジエクスクルージョンについての説明でした。
参考になった半導体関連本
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