自己啓発本マイスターのハナハナです。
皆さんは、「希少性の法則」という言葉を聞いたことはありますか?
簡単に言うと、物や機会に限りがある時に、より価値が高いと感じる人間の心理のことです。
記事の中で説明させて頂きますが、希少性の法則が持つ影響力は非常に強く、ビジネスや日常生活の中で活用されています。
あまり聴き馴染みが無いかもしれませんが、知っておいて損は無いので、この機会に是非覚えていってください。
【希少性の法則を解説、意味と具体例】を、本:『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』を基に紹介します。
本:『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』について、詳しく知りたい方は以下の記事を参照ください。
目次
本:『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』とは?
心理学の世界的な名著『影響力の武器』の新訳版です。
『影響力の武器』よりも訳が分かりやすく、Kindleでも発売されているので、これから読みたいと考えている人にはオススメです。
他人を説得するカラクリについて、心理学の知見を基に解説しています。
本当に内容が濃く、著者の35年に及ぶ実証ベースの正確な調査と、3年間の研究からまとめられた6つのルールを基本として構成されています。
メンタリストのDaiGoさんも、この本の内容をよく引用しており、心理学に興味がある方には必読の一冊です。
影響力を持つ「希少性の法則」
希少性の法則とは?
何かを愛することは 、それを失うかもしれないことに気づくこと 。──G ・ K ・チェスタトン
『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』より
「限定」って言われると、つい買っちゃうんだよね。
まずは、「希少性の法則」について簡単に説明致します。
希少性の法則とは、物や機会に限りがある時に、より価値が高いと感じる人間の心理のことです。
例えば、お店で「本日限り70%OFF」のように、お得に買い物出来る期間が限られていると、購買意欲はグッと高まりますよね。
希少性の法則は、主にビジネスの場で「YESを引き出すテクニック」として広く活用されています。
次章では、希少性の法則が働いた4つの具体例を紹介します。
身近な場面で使えるテクニックも紹介していますので、この機会に是非覚えていってくださいね。
希少性の法則4つの具体例
「今」が、人生一度のチャンス
数日後には入ることができなくなってしまう区画に今行かなければ 、もう二度と足を踏み入れるチャンスはない
『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』より
限られた機会は、興味が無かったことでも魅力的に見せるんだね。
まず、最初に紹介させて頂くのは、限られた機会によって影響を受けた人の事例です。
ある地区で、新たに寺院が建立されることになりました。
通常であれば、その宗派の寺院には限られた信者しか立ち入ることが出来ない決まりになっていました。
しかし、新たに寺院が建立された直後の数日間だけは、信者以外の人でも特別に見学を許可されていたそうです。
寺院の見学者募集の広告を見つけたあなたは、限られたチャンスに興奮し、見学会に参加することを決めました。
一生に一度の特別な体験ができると思い、見学会までの数日間をワクワクした気持ちで過ごしていました。
しかし、あるとき1つの疑問を抱きました。
「なぜ、今まで全く興味が無かったのに、寺院の見学に行きたくなったんだろう?」
そして、あなたは気づきました。
『寺院に行きたかったのでは無く、限られた見学の機会に惹かれただけだったんだ』と。
そのことに気づいた後、寺院の見学に行くことは辞めました。
上記の事例から分かるように、希少性のルールは今まで興味が無かったことでさえ、価値があると思わせる影響力を持っています。
心理的リアクタンス
独立した存在とは 、選択の自由を有する存在なのです
『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』より
自由を求める気持ちは、全ての人が共通に持っているんだね。
続いては、希少性のルールの代表的な考え方、「心理的リアクタンス」について紹介致します。
子供たちを対象に、心理的リアクタンスにまつわるある実験が行われました。
子供たちは、一見手に入れるのが大変な、ガラスの奥に位置するおもちゃへ向かいました。
子供たちの前に、60cmのガラスという選択の自由を阻害する壁が出現したことで、子供たちの自由を求める気持ちが高まったのです。
ロミオとジュリエットの物語のように、人は望む先に壁がある方が、それを欲する気持ちが強くなることが分かっています。
制限された自由から抜け出そうとする力は非常に強く、アメリカの奴隷解放宣言や独立戦争の際にも、心理的リアクタンスが働いたと考えられています。
「残り少ない」=「価値が高い」
商品としての魅力にも値段にも 、まったく同じもう一方のクッキ ーよりもはるかに高い評価をつけたのでした 。
『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』より
確かに、残り少ないと「今買わないと」って思うよね。
続いては、「残り少ない」=「良いもの」という考え方を紹介致します。
この考え方は、希少性のルールを示す最も代表的なもので、皆さんの身近なお店などでも活用されています。
ある有名な社会心理学は、クッキーを用いた以下の実験を行いました。
全く同じクッキーのはずなのに、多くの人は2枚入りの瓶に入ったクッキーに高評価を付けました。
それは、私たちが今まで生きてきた経験から、「残り少ない」=「価値が高い」ということを本能的に理解しているからです。
「残り少ない」ことが、私たちから機械的に「YES」を引き出すスイッチの役割を果たしています。
お店などで、限定◯個と言われたら、直前まで買う気が無かった人でも、「考え直してみようか」と思うことがありますよね。
簡単なテクニックですが、その効果は絶大です。
商売に関わる方は、是非一度試してみてはいかがでしょうか。
競争のプレッシャー
弟のもたらした 、希少なものを巡る競争のプレッシャー
『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』より
競争は、希少性のルールの影響力を更に高めるんだね。
希少性の法則に「競争」が加わると、他者に対してより大きな影響を与えることができます。
それでは、『影響力の正体』著者の弟の事例から希少性のルールと競争の関係を紹介致します。
彼は、中古車の転売を行っていました。
人間の心理を利用したその方法は実に巧みで、彼に大きな利益をもたらしました。
彼は、複数の買い手候補がいる状況を作り出したことで、中古車購入の権利に希少性を付与することに成功しました。
目の前にライバルがいる状況では、商品そのものよりも、ライバルに勝ちたいという気持ちの方が強くなります。
彼の意図した通り、希少性のルールが働き、中古車はすぐに売り切れたのでした。
おわりに
今回は、【希少性の法則を解説、意味と具体例】を、本:『影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく』を基に紹介しました。
この本の内容を紹介するのは、今回で7回目です。
他の記事でも、「他人からYESを引き出す考え方」を中心に、有益な情報をまとめていますので、是非ご一読ください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
☆この記事が参考になった方は、以下のブログランキングバナーをクリックして頂けると嬉しいです☆⬇︎
コメント