自己啓発本マイスターのハナハナです。
今回は、【トヨタ式】工場・オフィスの「整理術」とは?】を、本:『[図解]トヨタの片づけ』を基に紹介します。
「整理」の意味から、具体的な方法まで分かりやすく丁寧に解説していきます。
目次
トヨタ式「整理」とは?
整理の定義
整理・整頓の定義そのものは、きわめてシンプルです。
本:『[図解]トヨタの片づけ』より
家の片付けを想像すれば、理解しやすいね。
まずは、トヨタ式「整理」の定義について紹介致します。
文章にすると分かりにくいかもしれませんが、決して難しいことではありません。
例えば、あなたが散らかった部屋を片付ける場面を想像してみて下さい。
床には、食べ終わったお菓子の袋、昔買ったけど数回しか使っていない健康グッズ、寝るときに着ていたパジャマなど、多くのものが散らばっています。
自分でも、何があるのか全体を把握できていない状態です。
さて、あなたなら何から手を付けて部屋を綺麗にしますか?
多くの人は、最初に「いるもの」と「いらないもの」を分けて、ゴミや使う予定の無いものを処分していくと思います。
トヨタ式「整理」でも考え方は同じで、まずは必要なものと不要なものを区別し、不要なものを捨てていきます。
トヨタでは、職場環境の維持改善に「5S」というスローガンを掲げています。
具体的には、整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5項目の頭文字「S」をまとめたものです。
その中でも今回紹介する「整理」は、片付けの第一段階として、非常に重要な位置付けになっています。
それでは整理の概要が分かった所で、次項からはもう少し踏み込んで説明していきます。
また、トヨタが5sを重視する目的については、以下の記事で紹介していますので、興味がある方は是非読んでみてください。
「いつか使う」は注意
置きっぱなしの書類のほとんどは、捨てても問題なし
本:『[図解]トヨタの片づけ』より
「いつか使う」と思っても、実際に使うことは少ないんだね。
「整理」を進めていく上で、注意が必要なのが「いつか使う」という考え方です。
いつか使うからと、ものを放置していると、いつの間にか身の回りは「いつか使うもの」で溢れてしまいます。
いつか使うものにスペースを占領されて、今使いたいものが見つからない、取り出しにくい、という事態が起こります。
トヨタ式「整理」では、いつか使うものは実際には捨てても困ることはほとんどないと考えます。
「いつか使う」は、日本人特有のものを大切にする精神からきており、決して悪い考え方ではありません。
ただし、整理を進める上では障害になりますので、一旦封印する必要があります。
「いる」「いらない」を分ける「判断基準」とは?
整理に必要な判断基準とは?
モノの放置は、身のまわりのものへの意識の欠落から生まれます。
本:『[図解]トヨタの片づけ』より
何となくで片付けを始めると、収集が付かなくなることあるよね。
整理には、「いるもの」と「いらないもの」を分ける判断基準が必要です。
判断基準がないと、「いつか使うから」というように、本当は必要無いものでも、何となく残してしまうということが起こります。
また、判断基準が曖昧な場合も、いつまでも仕分けができず、結局処分できないまま残してしまいます。
トヨタでは、ジャストインタイムという生産システムに代表されるように、「必要なものを必要なだけ持つ」ということが徹底されています。
すぐに使わないものを、何となく持っているのは、スペースや管理費の無駄です。
効率良く整理を進めていくためには、何も考えなくても機械的に処理できるくらいに、明確な判断基準が必要です。
時間を判断基準にする
トヨタでは、「時間」を判断基準の1つにしています。
本:『[図解]トヨタの片づけ』より
「いつか」を明確にするのが大事なんだね。
トヨタの「いるもの」と「いらないもの」を分ける判断基準の1つに「時間」があります。
いつ使うのかを明確にするため、以下の3つに分類してみましょう。
①すぐに使うもの
②いつか使うかもしれないもの
③いつまでも使わないもの
①のすぐに使うものは、自分のデスクの周辺、取り出しやすい場所に置いておきます。
使う頻度によって、デスクの上、キャビネットの中、棚の中など置き場所を変えていきます。
③のいつまでも使わないものは、すぐに処分するようにしましょう。
捨てるのに抵抗があるものは、必要としている人にあげる、リサイクルショップで売るなど、気持ち良く処分できる方法を選ぶと整理が進みます。
②のいつか使うかもしれないものの整理が1番のポイントです。
①や③と違い、一番判断に迷いやすく、いつまでも残してしまいがちです。
いつか使うかもしれないものには、処分までの期限を設定するようにしましょう。
メモやポストイットなどで、「◯◯日までに使用しない場合は処分する」など、日程と処理方法を明示します。
実際にやってみると、ほとんどの場合は使わずに期限を迎えます。
いかに不要なものを手元に置いているかに気づくはずです。
可能な限り期限を短く設定すれば、抱えているものを減らすことができます。
仕事の書類でデスクが埋まってしまう方には、「案件が終わると同時に処分」がオススメです。
書類をスキャンしておけば、後で見返したい時にも困ることはありません。
整理の進め方
まずは壁際を確認する
片づけるときには、最初に「壁ぎわ」を見ること。「いらないもの」は、壁ぎわに置くからです。
本:『[図解]トヨタの片づけ』より
「都合の悪いものは隠す」本当はダメなんだけどね、、、
実際に整理を進める時には、まず「壁際」を見るのがオススメです。
人は、自分にとって都合の悪いものを隠したがる傾向にあります。
例えば、誤って発注した資材、処分に困る不良品、忙しくて処理が後回しになった書類など。
あまり人目に付かない壁際は、気付けば不用品置き場になっていることも珍しくありません。
壁際を不用品置き場にしないために、壁際を必要なものの置き場に定める、スッキリさせて何か置かれたら目立つようにするなど、不用品が溜まらない仕組み作りが必要です。
トヨタには、「人を責めるな。しくみを責めろ」という考え方があります。
根本から問題を解決するためには、誰か特定の人を責めるのでは無く、ものを隠したがる心理を考察し、ハード面から「しくみ」を作っていくことが重要です。
トヨタ式赤札作戦とは?
トヨタでは、職場のリーダーが指揮し、メンバー全員で実行する「赤札作戦」により、職場の整理を行ってきました。
本:『[図解]トヨタの片づけ』より
周囲を巻き込んで、一気にやった方が整理が進むんだね。
トヨタでは、メンバー全員が参加する「赤札作戦」という職場を整理する活動があるそうです。
現場を回って、「使わないもの」「使えないもの」に赤札を貼っていきます。
赤札を貼ったものは、担当者名・期限・処分方法などを書いて、一覧表で管理します。
担当者を見える化することで、「何とかしなければ」という"うずき"が生まれて、整理が進みます。
確かに、1人で整理しようとすると、担当者が不明だったり、処理して良いのか分からないなど、判断に迷いますよね。
職場のリーダーも参加することで、その場で処分の判断ができて、効率的に整理を進めることができます。
5Sが出来ていないと感じたら、ぜひ皆さんも実践してみてください。
おわりに
今回は、【トヨタ式】工場・オフィスの「整理術」とは?】を、本:『[図解]トヨタの片づけ』を基に紹介しました。
皆さんの職場でも、取り入れられそうな内容はあったでしょうか?
まずは、デスクの周りだけでも整理すると、効果を実感できると思います。
次回は、【トヨタ式】工場・オフィスの「整頓術」を紹介しますので、興味がある方はぜひ続けて読んでみてください。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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